検索広告 責任者インタビュー「関係者の生活に溶け込むプロダクトを目指す」

2021年09月22日

検索広告 責任者インタビュー「関係者の生活に溶け込むプロダクトを目指す」

年間90億以上の膨大なユニーククエリー(インターネットユーザーが検索する重複しないキーワード)が生まれるヤフー。(※1)その検索結果に掲載されるYahoo!広告 検索広告(以下、検索広告)はコロナ初期であった2020年4月~6月と比較し、業種によって未だ厳しい状況の領域もあれば、環境への適応が見えてきた領域もあります。ヤフーも検索ユーザーや広告運用者の皆様と共に環境に適応すべく、2021年26件(9月21日現在)のリリースを重ねています。

今回は、本年リリースした検索連動型ブランディング広告レスポンシブ検索広告の開発背景と広告効果、また今後の展望について、検索広告 ユニットマネージャーの大町一輝に話を聞きました。

※1 ヤフー株式会社 自社調査

視覚での訴求効果抜群「検索連動型ブランディング広告」

検索連動型ブランディング広告はブランド名やサービス名などの検索キーワードに連動して、ヤフーのウェブ検索結果の上部に掲載する大型バナー広告です。従来のテキスト広告に比べて視覚的なアプローチが可能となり、サービスやキャンペーンを効果的に伝えられます。

  • 検索連動型ブランディング広告

    左図は従来の検索広告のみ、右図は検索連動型ブランディング広告と検索広告を掲載した場合

検索連動型ブランディング広告をリリースした背景は?

自然検索結果上で表現できない広告主の皆様が本当に伝えたいものを検索広告で視覚的に実現したいと思ったことが背景です。検索広告で提供しているテキスト広告は狙った検索クエリー(検索キーワード)に対して自社のコンテンツを訴求、オークションに参加することで広告掲載位置の上位に表示できます。代表的な利用例として、自社名やサービス名の検索クエリーにおいて、自然検索結果の補足やキャンペーンぺージへの誘導を目的に最上位に表示する意図でご利用いただいています。

企業の検索クエリーに対してはおおむね企業情報を表示していますが、企業側はキャンペーンを展開している場合、それを表示させたいのではないでしょうか。しかし、自然検索結果ではユーザーニーズが高いであろう企業情報が優先されます。ユーザーは企業サイトに遷移後初めてキャンペーンを知ることになるのですが、キャンペーンに気付く前に別のページへ遷移することもあり、キャンペーンに触れてもらえない可能性もあります。

そこで、企業名やサービス名で検索したときに、自然検索では難しい「今広告主が伝えたいものをビジュアルで訴求してもらいたい」と思ったことが検索連動型ブランディング広告をリリースした背景です。テキスト広告でも訴求することは可能ですが、限られた文字数の中で表現することよりも多くを伝えていただけるように、イメージで表現する手段をリリースしました。

加えて、例えば「何かを買いたい」場合はショッピングアプリで検索するなど、今まで検索ポータルでしていた検索行動が、目的に応じたアプリから検索するようになる傾向にありますが、「モノを知りたい」という検索クエリーは残るだろうと考えています。よって、企業名やサービス名の検索結果の視覚的な表現は今後も重要となってきます。

検索連動型ブランディング広告の効果的な使い方は?

CMや新聞広告を出稿した際など、露出量に比例しておのずと検索量が増加するときは、しっかりと情報を伝える手段として活用いただきたいです。自社の検索クエリーに対して、検索結果上に大型のビジュアルを用いてユーザーの目をひくのはもちろん、他サイトへの遷移を防ぐ目的としても機能するかと思います。つまり、公式サイトはもちろんですが、比較サイトやコマース系サイトが検索結果に表示されていたとしても、最上部にビジュアルが掲載されることで、自社サイトへの遷移を促しやすいと考えています。

また、金融、通信、ネットワークなど検索結果の順位がよく変動する業界、人材など検索結果の上部に自社を固定したい業界、期間固定の商品やキャンペーン展開をしている場合は検索連動型ブランディング広告を特に出稿いただきたいです。

オプションの利用でスマートフォンのファーストビューを専有

※スマートフォン(iPhone10)での掲載を想定したサイズです
※検索広告は1社、広告表示オプション非表示時の領域を示します
※検索広告+検索連動型ブランディング広告(メインバナー)は、メインバナー直下に検索広告が表示された場合の領域を示します
※検索連動型ブランディング広告(メインバナー、バナーオプション、連結オプション)はオーガニック検索結果の最上部に広告主様のサイトが掲載されている場合の領域を示します

広告主、代理店の皆様の反応は?

「自社サイト以外への流出を防ぎ、クリックシェアを寡占できる」「自然検索結果は競合他社の状況により変動するが、上部に広告が固定されているため、指名クエリーでの獲得が増えた」「テレビや雑誌などの他媒体と同じクリエイティブにすることで、オフラインとオンラインのつながりができ効果的」等のポジティブなお声を多数いただいています。
一方で、申込フローについて厳しいお言葉をいただくこともあり、こちらは改善計画に着実に反映しています。

広告効果アップが期待できる「レスポンシブ検索広告」

タイトル・説明文を構成するテキスト(アセット)を複数入稿することで、自動的にアセットを組み合わせ、ユーザーごとに検索キーワードと関連性の高い広告が掲載される、キャンペーンタイプ「標準キャンペーン」の場合に選択可能な広告タイプです。

レスポンシブ検索広告をリリースした背景は?

過去、検索広告のタイトル(検索結果に表示される広告の見出し)は1つでしたが、2つに増え、現在は最大3つ表示されるようになりました。結果、訴求力は増したものの、日々移り変わる検索クエリーに合わせてタイトルを何パターンも定期的に用意する必要があり、運用負荷を増やしてしまっているという課題を抱えていました。

そこで、検索クエリーに応じて最もパフォーマンスがよいだろう順番にタイトルと説明文を自動的に並び変えて最適化する仕組みがあれば、よりよい広告運用が実現すると思いレスポンシブ検索広告をリリースしました。

レスポンシブ検索広告の効果的な使い方?

動的検索連動型広告(DAS)は完全に自動でタイトルを作りますが、タイトルに固定で用いたいキーワードがある場合はレスポンシブ検索広告を活用するなど、使いわけていただければと思います。レスポンシブ検索広告は訴求軸を分けるなど、できるだけ多くのアセットを入稿することで効果的な運用につながります。タイトルの必須入稿数は3件以上ですが、5件以上を推奨しています(最大入稿件数は15件)。また、最適なタイトルと説明文を表示させるためには学習期間が必要です。

運用が大変になる場合もあり、運用者側の初期導入のハードルはありますが、検索クエリーに対して広告を複数用意して待ち構えるよりも効率的に高い広告効果が期待できる機能となっていますのでぜひご活用いただきたいです。

なお、レスポンシブ検索広告配信後のコンバージョン発生クエリーを調査した結果、拡大テキスト広告(※2)のみでコンバージョンにいたった検索クエリーを100%とすると、レスポンシブ検索広告でコンバージョンにいたったクエリーは46%増え、新規リーチが広がると判明しています。

※2:標準キャンペーンの広告タイプは「レスポンシブ検索広告」と「拡大テキスト広告」です

  • レスポンシブ検索広告でのコンバージョン発生クエリー

    拡大テキスト広告では獲得にいたらなかった、新規クエリーでのコンバージョンを獲得

※レスポンシブ検索広告配信開始後1週間~2週間のデータ
※2021年5月~6月期間におけるヤフー株式会社 自社調査

広告主、代理店の皆様の反応は?

「メンテナンスがしづらい完全一致以外のキーワードでも、効果がよくなり表示回数が増加した。」とのポジティブな声をいただいています。反面「効果が合わない際にアセット単位での評価をするために、必要なレポートを提供してほしい。」という声もあり、現在対応を進めています。

ユーザーと広告主の接点を作り続ける

今後の戦略を教えてください

ユニットマネージャーとして「目的に立ち返る」という点を大事にしています。「何のためにそれをやるのか」を常に考えて決断しています。そういう意味で、上述したような広告主、代理店の皆さまにご指摘いただいている点は解決していくとともに、自分たちが作りたいだけの機能ではなく、広告運用者様に使い勝手よくご利用いただけるような機能を選択し、今ある機能ももっと簡単に運用していただけるよう、より効率化させていきます。例えば、アカウント内のキャンペーン間の予算共有やディスプレイ広告と同様の広告管理ツール体験を実現していきたい。そして近い将来、ヤフーのユーザーデータを活用した広告運用の提案機能を最適化提案に追加していきたいと考えています。

また、先ほどもお話ししたように、検索ポータルでユーザーが検索する傾向は日々変化しておりますが、ユーザーニーズが高い検索クエリーも安定して存在し続けています。広告主がユーザーにメッセージを発信し続けることができるように検索連動型ブランディング広告など新しい広告商品を設計することで、ユーザーと広告主の接点を作り続けていきます。


これからも検索ポータルをさらにご活用いただけるように、検索ユーザー、事業者様、運用者様の皆様のビジネスに合致する三方良しなメディアを作ります。


  • 検索広告ユニットマネージャー 大町一輝

    大町 一輝(おおまち かずき)

    ヤフー株式会社 検索統括本部 検索広告プロダクション本部長
    検索広告ユニットマネージャー

    プレミアム広告、プレミアムDSP、検索広告のプロジェクトマネージャーを経て、2018年4月、検索広告のサービスマネジャーに。2020年10月より現職である、検索広告のユニットマネージャーに就任。


※本ソリューションのご利用には一定の条件がございます。詳細は弊社担当営業までお問い合わせください。
※当記事は2021年8月の情報をもとに構成しています。掲載内容、所属団体、部署名、役職名などは、取材時のものです。

文責:紅露佳子(ヤフー株式会社)

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