LINEとヤフーの販促領域責任者が描く、未来の販促サービスとは

2022年08月05日

LINEとヤフーの販促領域責任者が描く、未来の販促サービスとは

2022年5月18日に開催された『LINE BIZ DAY 2022』。これまでのLINE株式会社(以下、LINE)のサービス領域を超える、さまざまな取り組みを紹介し、盛況のうちに幕を閉じました。このイベント内のセッションで、Zホールディングスが実現しようとする、これからのお買い物体験について語ったのが、LINE Z販促事業本部 Z販促事業戦略室 室長の江田氏とヤフー株式会社(以下、ヤフー) COO メディア統括本部 Yahoo!セールスプロモーション ユニットマネージャーの岡田です。

イベント後の某日、両社の経営統合前後の話や、Zホールディングスとして目指すこれからの販促サービスのこと、また前述のイベントでは語られなかったことなどについて本音で語っていただきました。

2社の統合について

経営統合前、お互いのサービスについて感じていたことは?

岡田:経営統合前のヤフーの販促ソリューションは、小売店にPOSデータを連携していただく必要がありました。それと比較するとLINEの販促ソリューションは「LINEで応募」に代表されるように、ユーザーのデータを活用して展開できるサービスなので、ヤフーの販促と比べるとカバレッジがより広いんだろうなとうらやましく思っていました。

江田:ヤフーはPayPayを活用して、販促ソリューションに新しい風を吹かせたと思います。エントリーレスでUXが大変良く、ユーザーの購買を加速させることを実現していて、われわれにはないものなのですごく魅力的でした。また、ヤフーの販促領域の今後の進化の話を聞けば聞くほど、大きな可能性を感じていましたね。

LINE BIZ DAYでの講演について

イベントの反響は?

  • LINE株式会社 江田達哉氏

江田:おかげさまでものすごく反響が大きかったです。今回のイベントを視聴してくださった方は以前よりLINEを通じて販促領域に興味を持ってくださっている方が多かったこともあり、今回のイベントにヤフーの岡田さんやPayPayの藤井さんにご登壇いただき、連携を強化することを好意的に受け止めていただけたと思います。「期待しています」というコメントも多数届きましたし、イベント後の問い合わせ件数もこれまでで一番多かったです。

イベントでは、こういうサービスにしていきたい、こんなことができたらいいなというビジョンを語ったのですが、今度は早くそれを形にしないといけないなと切に感じています。

岡田:一緒になって何かできることはないのか、社内外からずっと大きな期待を寄せられていたので、あのイベントに登壇して一緒に未来を語ることができたのは、最初の一歩としてすごく意味のあるものだったと感じています。そして江田さんのおっしゃる通りで、構想やトライアルにとどまらず、皆さんに使っていただけるサービスを早く作らないといけないなと思っています。

現状の課題と進行中のサービス

経営統合後の今、課題に感じていることは?

江田:一緒になったLINE、ヤフー、PayPayの3社のサービスが大きいが故の宿命なのかなと思っているのですが、サービスで関わるたくさんの人も含めて、さまざまなケアが必要です。客観的に見ると進みが遅いと思われてしまうこともあるかもしれません。ただ、世の中に大きな変革をもたらすためにも、大規模サービスの本格的な連携は重要ですので、関わるメンバーには苦労を掛けますが、多くのハードルを一つ一つ越えて行かねばと考えています。

岡田:われわれが感じている現状の手ごたえを、メーカーや小売の担当者、ユーザーの皆さんにわかっていただくためには、サービスを具現化してお届けする必要があるのに、それがまだできていないことが課題ですね。当然われわれも早くサービスを活用していただきたいと思っているので、急ピッチで準備を進めています。

すでに具体的に進んでいる販促サービスはありますか?

岡田:実は、PayPayとLINE公式アカウントを使用した「PayPay販促とLINE公式アカウント」の販促サービスは、すでにクライアントにトライアルしていただく準備が整っています。最初は小規模での実施となるかもしれないのですが......。

江田:PayPayの販促とLINE公式アカウントで何かできないかという市場からの声が以前から多かったので、やっと皆さんの期待に応えられるという感じですね。

今後の目標

先ほどお話しいただいたものに加えて、今後どのようなサービスの提供を検討していますか?

岡田:ユーザーの皆さんが何か商品を購入すればするほどお得になるような、具体的な体験を提供できればと思っています。その体験をしていただくことでリピーターになってもらえるようなサービスを検討中です。まだ構想段階ですが、トライアルだけでは終わらせたくないため、準備に時間をかけているところです。

江田:例えば、今までのキャンペーンの場合、ユーザーは応募する際にハガキに応募シールを貼って、切手を貼って、送るというアクションが必要でした。つまり従来型のキャンペーンは日常の買い物行動以外の余計な動作を強いなければ、キャンペーンに参加できなかった。それがPayPayを活用したキャンペーンであれば、決済するだけでキャンペーンにエントリーしたことになります。これはすごい変化です。今後さらにユーザー体験を進化させていくことで、あの時代にはあんな販促手法の歴史が変わったよね、と振り返ったときに話題になるような新しいサービスを、岡田さん含め、メンバーたちと一緒に作っていきたいなと思っています。

市場から両社のデータ連携に大きな期待が寄せられていると思いますが、そちらについてはいかがですか?

江田:私は四方よしという考えがすごく大事だと思っていて、この販促という領域で日本一のサービスを目指すのであれば、ユーザー、メーカー、小売、そしてわれわれのすべてがウィンになる状態を作らなければ、継続的な取り組みが実現できないと考えています。

このような世界を実現していくためには、なによりもまず、エンドユーザーによりよい体験をしていただくことで支持を集めなければ始まりません。そのためにはユーザーが何を求めているのかを理解する、つまり、ユーザーを知ることが絶対条件になってきます。そのためには、ユーザーの皆さんの許諾をいただいた上で、データを利活用させていただく必要があり、慎重に進めて行かねばと思っています。ユーザーの皆さんが不快に思うことがあってはいけないですから。

岡田:そうですね、ユーザーの皆さんのデータを安全に取り扱うことが大前提とはなりますが、販促領域はユーザーの皆さんにメリットが大きいと感じていただけるサービスを提供しやすいと思っています。

例えば、何かのデータを連携すると商品を購入する際にちょっとお得になるとか、ユーザーの皆さんご自身で実際に体験していただいて、そのちょっとした「お得感」を積み重ねていただくことで、データ連携によるメリットを実感いただけるのではないかと思っています。

江田:ユーザーの皆さんに私たちの作るサービスを体験してもらって、また参加したいと思ってもらえるかが肝ですね。今のわれわれに必要なのは、ユーザーの皆さんにとってメリットがある、単なる広告枠ではないサービスとして成り立つものを作れるかという客観的な発想ですね。

岡田:私は小さいときにクリスマスの時に届くチラシが大好きだったんです。プレゼント用の商品がいっぱい印刷されているチラシを見ているだけで楽しくて集めたりしていたんですけれど、そういう情報はユーザーにとっては嬉しい情報です。そんな実体験があるからこそ、その気持ちを忘れずにユーザーにとって良いコンテンツ、サービスは何かということを常に追求したいですね。

今後の目標は?

  • ヤフー株式会社 岡田憲

岡田:僕たちだけでは絶対にできない取り組みだと思っているので、メーカー、小売の皆さんと一緒に作っていきたいなと切に思っています。まずはなるべくたくさんの仲間をつくっていって、徐々に広げていくことができればと思っています。世の中をよくしていくために、また四方よしを実現するために、皆さんの理解を得て、なんでも相談いただけるパートナーになりたいと思っています。

江田:そうですね。ありがたいことに、われわれの取り組みに賛同くださる仲間が徐々に増えつつあり、まずは、早い段階から取り組みを信じてくださった方々に成果でお返し出来たらいいなと考えています。テクノロジーの進化によってできることも増えてきていますが、いまだに手探りな部分もあるので、より良くしていくにはどうしたらいいか、皆さんとどんどん話したいですね。

岡田:ユーザーが買い物をするという普段の行為の中にわれわれのサービスが自然に組み込まれているような、便利で楽しいサービスを作っていきたいですよね。



終始和やかな雰囲気で進んだ今回のインタビュー、話が尽きずあっという間に時間が過ぎました。両名の根底にあるのがインタビュー内で何度も出てきた四方よしという言葉。ユーザー、メーカー、小売を含むすべてのステークホルダーにとってよいサービスを作っていきたい、「われわれがやらないで誰がやるんだ」という熱い思いにあふれていたのが印象的でした。この両名の思いをのせたZホールディングスの販促サービスにぜひご期待ください。

広告と販促が融合したヤフーの販促サービスについてのお問い合わせや、より詳しい資料のご請求は、以下よりお願いいたします。


  • 江田 達哉(えだ たつや)氏

    LINE株式会社 Z販促事業本部 Z販促事業戦略室 室長

    販促系代理店、総合広告代理店勤務を経て、2014年にLINE株式会社へ入社。法人ビジネス担当として広告営業に従事。2017年 LINEを活用したリアル店舗向け、セールスプロモーションに特化したLINE社販促事業を立ち上げ、2022年4月よりZ販促事業戦略室 室長、現職。

  • 岡田 憲(おかだ けん)

    ヤフー株式会社 COO メディア統括本部
    Yahoo!セールスプロモーション ユニットマネージャー

    2006年新卒にて株式会社博報堂入社。ストラテジックプランナー・アカウントプランナー職に従事したのち、2018年よりヤフーに勤務。CEO配下にて、マーケティングソリューション領域の事業推進を担当したのち、2021年10月より現職。


※当記事は2022年6月の情報をもとに構成しています。掲載内容、所属団体、部署名、役職名などは、取材時のものです。

文責:中井 美絵(ヤフー株式会社)

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