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スマートフォン版ブランドパネルで潜在層へ訴求、新規申し込みが大幅アップ

株式会社タカミ

2019.06.06

株式会社タカミでは、主力商品「タカミスキンピール」のプロモーションに、スマートフォン版Yahoo! JAPANブランドパネルを活用しました。「あくまで広告は情報を届けるコミュニケーション手段」と語る同社のクリエイティブと、「新しい情報との出会い」がユーザーの主要な訪問モチベーションであるYahoo! JAPANトップページのメディア特性が相まって、リーチだけでなくその後の獲得にも効果が波及する理想的なサイクルが生まれました。

同社のブランド戦略と広告展開の狙いについて、株式会社タカミ代表取締役の岡村氏、株式会社ADKマーケティング・ソリューションズの市村氏に話をうかがいました。

日々のスキンケアに特化、「生涯、美肌のかかりつけ」に


- 御社の事業展開と、商品についてお聞かせください。


株式会社タカミ 岡村 雄嗣氏(以下、岡村氏):
当社はもともと、東京・表参道の美容皮膚科クリニックからスタートしました。これまで20万人ほどの患者様の肌と向き合い、そこで得られた知見をもとに、スキンケア製品の開発・提供をしています。肌トラブルに対する一時的な対処療法ではなく、根本的に肌をよいコンディションに保つためには、日々のご自宅でのケアが欠かせません。「生涯、美肌のかかりつけ」をコンセプトに、自分の肌にあった正しいスキンケアを続けることの重要性を伝え続けています。

主力商品である「タカミスキンピール」は、年齢や肌質に関わらず、誰でも手軽に毎日お使いいただける角質美容水です。「スキンピール」という商品名から誤解されがちですが、肌表面をはがすものではありません。本当に肌に必要な成分を独自の処方で配合しており、発売から処方は一切変えず、品質にこだわりをもって提供しています。製品に込めた思いをより多くの方に届け、新しいお客様にお試しいただけるよう、今回無料のお試しキャンペーンを展開しました。

潜在層へのアプローチで、マーケットの拡大へ


- これまでの広告展開では、どのような課題感をお持ちでしたか。

岡村氏:
従来は運用型広告を中心に顕在層に向けたプロモーションを行っていましたが、効率観点で最適化が進む一方で、マーケットが枯渇していくという課題がありました。化粧品の購入意欲が高い層への効率的な配信はできるものの、徐々にクリエイティブは疲弊し、効果も頭打ちになります。潜在的なニーズを持つ見込み顧客を対象に、デジタルの世界で、認知から獲得までつながる連続的なコミュニケーションを実現したい。そのためには新たなアプローチが必要でした。


- 今回の施策内容と狙いについて教えてください。

株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ 市村 健三氏(以下、市村氏):
,ターゲットをコミュニケーション・ファネルのより上位の層に広げ、潜在層から掘り起こすためには、大型メディアでの発信が効果的です。そこでご提案したのが「スマートフォン版Yahoo! JAPANブランドパネル(以下、ブランドパネル)」です。スマートフォン版Yahoo! JAPANトップページで注目度の高いファーストビューに掲載できる当商品は、潜在層へのアプローチに最適と考えました。

,

岡村氏:
,ブランドパネルではテレビCM同様に認知効果を期待できます。大量にリーチを獲得できる半面、獲得単価は高くなる懸念もありました。事前に当社のブランド調査を行ったところ、ブランドを知っているけれど購入したことはない方が多く、無料キャンペーンであればそういった方々に気軽にお試しいただけるため、獲得効率も改善されるのでは、と考えました。また、ブランドパネルで露出しランディングページへの誘導が増えることで、運用型広告も効果的に回りだします。単体では獲得単価が上がったとしても、サイト訪問者の増加により、その後の獲得施策にもつながるはず。そう考えて出稿を決めました。

いかにメッセージを届けるか。コミュニケーションとしての「広告」

- クリエイティブに関して、意識した点はありますか。

岡村氏:

クリエイティブには徹底的にこだわりました。クリエイティブは成功パターンが見つかると、皆が同様のクリエイティブで展開するため独自性が失われ、結果、目に留めていただけなくなります。ですので、過去の事例を無視し、これまでと異なるクリエイティブで新たに制作しました。一般の方の目線に立ち、どういうインパクトがあれば注意をひき付けられるのか、表現から文字の入れ方まで、試行錯誤を重ねました。

根底には、「広告」という位置づけでなく、あくまでコミュニケーションとして届けたいという思いがありました。デザイン的に優れたものというより、お客様にメッセージをいかに届けられるか、の観点を重視しました。ランディングページも一般的なキャンペーンページのようにキャンペーン内容を前面に出すものではなく、われわれの製品に対する思いをまっすぐに伝えるものにしました。

認知、誘導にとどまらず、コンバージョンにも大きく貢献


- 広告掲載の成果はいかがでしたか。

岡村氏:

クリック数が想定以上に多かったのが驚きでした。当初、ブランドパネルはユーザーからすると広告枠である認識が強く、どれだけ目に留めていただけるかは懸念もありました。しかし実際に掲載したところ、ちゃんと見ていただけただけでなく、クリック率は想定の約1.4倍と、想定以上のクリックも得られました。広告でも必要な情報は見てもらえる、そう確信できました。
また、クリックユーザーの半数は、当社ブランドを知っていたものの過去に購入したことがなかった方で、狙い通りの層へアプローチできました。クリック後、最終的なコンバージョン(本施策ではキャンペーンの申し込み)にまで直接的に結びついたのは、従来の「ブランドパネル=認知」という認識を覆す、大きな収穫でした。


市村氏:
今回の施策では、われわれとしてもブランドパネルの価値を再確認するとともに、新しい発見がありました。ブランドパネル単体でのコンバージョンの多さ、8割が直接コンバージョンしたことに加え、定常的に実施している運用型広告、特にSEMにも効果は波及し、効率は大幅な改善となりました。キャンペーン終了後の1カ月は、運用型広告でブランドパネル掲載前と比較してクリック率が1.5倍、コンバージョン率が1.3倍に上昇した媒体もありました。アトリビューション分析では、最初に接触した広告がブランドパネルのお客様が、売上増加に大きく貢献していることがわかりました。ブランドパネルの効果で認知向上と訪問者増を実現し、その後の獲得施策にも効果的に働きました。また、広告商品の組み合わせを複数試した中では、「ブランドパネル」と「インフィード広告」の組み合わせが獲得最大化につながることがわかり、今後の施策に向けて参考になりました。


- 今後の広告展開に向けて、挑戦したいことを教えてください。

岡村氏:

今回、クリエイティブがうまく当てはまり、ターゲット層へしっかり訴求できれば結果に大きく跳ね返ることを実感しました。他社製品の広告との競争の中で、似通った表現やクリエイティブでは独自性がなくなってしまいます。クリエイティブはとことん突き詰めて考えていきたいですね。広告では、消費者の気持ちにいかに寄り添えるかが重要だという原点に立ち返ることができました。
また、今回は無料キャンペーンでしたが、今後有料のお試し製品でも、検証を重ねていきたいです。今回の結果から、ブランドパネルの活用用途に可能性を感じたため、今後もブランドパネルを軸に、広告を通したデジタルでの最適なコミュニケーションを展開していきたいと考えています。


■プロフィール

株式会社タカミ
代表取締役
岡村 雄嗣 氏

株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ
デジタルビジネスプロデュース本部 プランニング・ディレクター
市村 健三 氏

■企業情報

企業・団体名
株式会社タカミ(外部リンク)
所在地
東京都
従業員数
55名(2019年4月現在)
事業内容
「お肌に対して誠実であること」を経営理念に掲げ、化粧品および栄養補助食品の開発・製造・販売事業を展開

■代理店情報

企業・団体名
株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ(外部リンク)
所在地
東京都
従業員数
約1270名(2019年4月現在)
事業内容
マーケティング課題解決の総合的な提案・実施、デジタルおよびマスメディアのプランニング・バイイング、消費者の行動を動機づけるデータドリブンマーケティング等に強みを持つソリューション会社

(当記事は2019年4月の情報をもとに構成しています。掲載内容、所属団体、部署名、役職名などは、取材時のものです。)

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