株式会社オンワードデジタルラボ

「オンワードにとっての広告とは?」根本的な課題定義から始まったデジタルプロモーション改革

2020年07月21日

デジタルマーケティング戦略の大きな転換手法として活用した新プラットフォームでの動的ディスプレイ広告では、移行前と比較しコンバージョン単価(CPA)74%、コンバージョン率(CVR)132%の結果となりました。

  • コンバージョン単価(CPA)74%

  • コンバージョン率(CVR)132%

「オンワードにとっての広告とは?」根本的な課題定義から始まったデジタルプロモーション改革


『23区』『組曲』『ICB』など複数ブランドを展開する株式会社オンワード樫山(以下、オンワード樫山)は、1年半前にデジタルマーケティング戦略において大きく方向転換をすることになったと言います。日本を代表するアパレルメーカーでありながら、このタイミングで向き合った課題とは?プロモーション戦略パートナーである株式会社サイバーエージェント(以下、サイバーエージェント)と共に歩んだ課題解決への取り組みをご紹介します。

課題と背景

ブランドとしての新しい出会いを求めて広告の定義を見直し


「オンワードブランドは、多くの既存のお客様に支えられています」と語るのは、デジタル担当の酒見氏。
CRM(Customer Relationship Management)やリテンション系の広告を駆使したプロモーションに注力し続け、広告宣伝費においても8割以上を既存ユーザー向けに投下していました。
プロモーションにおける社内評価基準もROAS重視となり、売り上げが高い媒体に予算を寄せて運用した結果、既存ユーザー比率はますますアップするものの、1つの疑問が浮上しました。 「広告って何のために出してるんだっけ?」この根本的な課題に共に向き合ってくれたのが、サイバーエージェントです。「ブランドかつファッションECモールとしても新しい出会いが欲しい、もっと自分たちのブランドを知って欲しい、そしてファンになって欲しい。」新規ユーザーへのアプローチ施策が動き出しました。

まず取り掛かったのは、コストの見直しです。メルマガからの購買客やCRMでアプローチできるユーザーは徹底的に対象外とし、マーケティングファネルの上部にあたる新規ユーザーに予算を寄せました。現在は、新規と既存の割合が同程度になっています。ただし、新規ユーザーへの広告費用が増加すると、広告単体で効果が悪化したように見えてしまいます。
そこで社内評価への認識を変える働きかけを積極的に実施しました。広告代理店や社内担当者の評軸を、従来のROAS(Return On Advertising Spend)からプロダクトごとに指標を変えた結果、よりスピード感をもって新しい施策やプロダクトにもチャレンジできる体制が出来上がりました。

実施施策

スタートした新プラットフォーム運用


新しい評価軸での体制が安定稼働し始めたタイミングで、ヤフーの新プラットフォームの切り替えが始動。サイバーエージェント様とは、非常に密なコミュニケーションを実施して、運用実績など詳細な状況も迅速にキャッチできる体制を構築しました。タイミング的にコロナの影響でEC需要が大幅に増えた事もあり、移行後のプロモーション効果も驚くほど良好でした。

新プラットフォーム導入に向けて取り組んだのは、アカウント構造のシンプル化。構造をシンプルにすることでデータが溜まりやすく、学習が進みやすくなります。サイバーエージェントのご担当者様から、他媒体とのロジック比較も実施した上での、新プラットフォームのメリットや運用のコツを説明いただいたのが、社内でもスピード感をもって適切な判断ができた要因の一つだと思っています。

成果

新プラットフォーム移行後の動的ディスプレイ広告の効果



※※期間:2020年2月の1週間(移行前)と2020年3月の1週間(新プラットフォーム)

新プラットフォームでは、学習機能の精度が非常に向上したと感じます。学習の開始時は、コンバージョン数が定まらない期間もありますが、そこは敢えて手を加えなくても、最終的に1〜2週間程度で安定してきています。


運用媒体の中でも、動的ディスプレイ広告の存在感は高くなっています。移管後の実績も良好なので、まずは今の運用を継続しつつ、新フィードの項目追加、広告出稿面の検証(効果が少ないと判断できた掲載面は排除するなど)サイバーエージェントからのアドバイスを頂きながら、細かい調整含めできる事は徹底的にやっていく予定です。

今後の展望

さらなるデータ活用で広告運用効果を最大化


新規ユーザーへのフォーカスは継続しつつ、顧客データとの紐づけをさらに強化していきたいです。新規と既存の切り分けもまだ100%ではないため、より精度を高めつつ個々人の嗜好や購買状況等を分析し、広告の配信にも利用していきたいと考えています。さらに、購入いただいたユーザーのリピート率や購買状況など、広告で購入いただいたお客様の状況も慎重に検証しつつ、新プラットフォームの特長を活かし運用効果を最大化できるプロモーションを実施できるといいですね。

会社全体としての成長に向けて、プロモーション施策も全体最適の視点を持って展開していきます。

導入企業のコメント

"オンワードにとっての広告とは?"の部分はずっと大事にすべきで、お客様にも積極的に伝えていきたいと思っています。実は、今回のような取材は初めてお受けします。これまでは、一般的に実店舗主導型のビジネスイメージが強く、それ以外にもあることをお伝えしたかったという経緯があります。昨年、デジタルプロモーションに特化した部隊「株式会社オンワードデジタルラボ」が発足し、デジタルマーケティングを強化してきました。データを駆使したユーザーニーズの深堀や顧客データの連携など新しい施策にもチャレンジし、今以上にファッションデジタルマーケティングに強いイメージを醸成していきたいです。

酒見 信次

株式会社オンワードデジタルラボ
デジタルプラットフォームDiv.
デジタルマーケティングSec.課長

小泉 雄也

株式会社オンワードデジタルラボ
デジタルプラットフォームDiv.
デジタルマーケティングSec.リーダー

企業・団体名
株式会社オンワード樫山❘株式会社オンワードデジタルラボ(外部サイト)
関連リンク
オンワード・クローゼット(外部サイト)
所在地
東京都
従業員数
671名(2020年2月末時点)
事業内容
紳士服、婦人服、子供服、身の廻り品などの企画・製造・販売

※当記事は2020年6月の情報をもとに構成しています。掲載内容、所属団体、部署名、役職名等は、取材時のものです。
※文:水谷美由紀(ヤフー株式会社)

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