マーケティング施策のインハウス化に取り組む企業が増えている。社内にノウハウを蓄積でき、迅速な展開が可能になるためだが、広告運用においては簡単なことではない。人材確保に関する課題はもちろんのこと、なによりも時間と工数がかかる。効率化を図りつつ成果をあげるためにはどのようにすればよいのか。
今回は、Yahoo! JAPANが提供する広告商品「スポンサードサーチ」の運用において、"ある機能"を活用することで、社内の運用課題を解決した株式会社ビズリーチの取り組みを紹介したい。
マーケティング施策のインハウス化に取り組む企業が増えている。社内にノウハウを蓄積でき、迅速な展開が可能になるためだが、広告運用においては簡単なことではない。人材確保に関する課題はもちろんのこと、なによりも時間と工数がかかる。効率化を図りつつ成果をあげるためにはどのようにすればよいのか。
今回は、Yahoo! JAPANが提供する広告商品「スポンサードサーチ」の運用において、"ある機能"を活用することで、社内の運用課題を解決した株式会社ビズリーチの取り組みを紹介したい。
株式会社ビズリーチは、「インターネットの力で、世の中の選択肢と可能性を広げていく」をミッションに、多数の人材関連サービスを展開する新進気鋭の企業だ。そして同社は、看板サービスでもある会員制転職サイト「ビズリーチ」の会員獲得のためにスポンサードサーチを活用しており、運用の全てを社内で行っている。
同社はサービスを開始した2009年から、スポンサードサーチの運用に取り組んでいるが、近年はいくつかの課題を抱えていた。ビズリーチ事業本部 プロダクト・マーケティング部 カスタマー・マーケティングの近澤 佑斗氏は次のように話す。
「キャンペーン数が多くなってしまっていたことに加え、検索キーワードに対する広告文の管理が煩雑になり、運用の負荷が大きくなっていました」(近澤)
スポンサードサーチは、運用型広告であるがゆえ、手間を惜しまずに効率的な運用を続けていれば成果に結びつきやすい。しかし、綿密に運用を行おうとすればするほど、工数は必然的に増えてしまう。それはビズリーチ社にとっても例外ではない。この課題をどのように解決したのか。
運用改善のために同社が行ったのは、「アカウントの再構築」と「アドカスタマイザー機能の活用」だ。アカウント再構築とはその名のとおり、運用しやすいようにアカウントを作り直すことで、同社の場合、以前は10以上あったキャンペーンを2、3にまで減らしてシンプルな構造にした。
それでは、アドカスタマイザー機能の活用とはどのようなものか。
アドカスタマイザーは、あらかじめ文字列や数値などのデータを登録しておけば、広告のタイトルや説明文に自動的に挿入できる、スポンサードサーチの機能の1つだ。ユーザーの検索ワードが多岐に渡り、広告文の修正を頻繁に行わなければならない場合において非常に有効な機能である。たとえば膨大な商品名や、変動しやすい在庫数、セール時の割引率などをデータ登録しておけば、広告文の内容を都度修正する必要がなくなるというわけだ。
今回、同社はアドカスタマイザー機能を使って、「年齢別の検索キーワード」に対応できるようにした。
転職を考えるユーザーは自身の年齢をキーワードにして検索することも多い。従来の広告運用のやり方で対応しようとなると、「転職 ●●才」という広告文を膨大に作らねばならず、かなり管理が煩雑になる。しかし、この機能を使うことで「年齢」を自動挿入できるようになり、管理工数が大幅に削減できるようになるのだ。
実際に同社はこの機能を使って運用にかかる作業時間を大幅に削減できた。さらにそれだけでなく、広告のクリック率をアドカスタマイザーの活用前後で比較すると、150%にまで向上したという。クリック率が向上すると品質スコアがあがりやすくなり、CPCも下がる。その結果、CPA(顧客獲得単価)も改善につながるという良い循環が生まれるのだ。
ビズリーチ社は、創業から一環としてインハウスマーケティングに取り組んでおり、新しいサービスや機能は積極的に活用しているという。ビズリーチ事業本部 プロダクト・マーケティング部 カスタマー・マーケティング マネージャーの山口 理沙氏は次のように話す。
「最近では、求人のレコメンド機能に人工知能(AI)などの先端テクノロジーを活用するなど、"新しいものはまずは試してみる"というのが当社のスタンスです。まず試してみて、良ければ継続し、ダメなら止めれば良いだけです。今回の成果をもとに、今後は他のキーワードでもアドカスタマイザーを活用していく予定です」(山口氏)
スポンサードサーチのアカウント再構築とアドカスタマイザーの活用により、想定以上の効果を上げたビズリーチ社。日ごろの広告運用に頭を悩ませる担当者は、この取り組みを参考にアドカスタマイザーを活用してみてはいかがだろうか。
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